新年を迎えるにあたり、ギフトカードがもらえる初売りでパソコンを買い換えた方、もしくは初めて購入した人も多くいるでしょう。
そこでクレジットカードの支払い明細を見たときに、「ん?思ってたのと違う?」と疑問を感じた方も少なくないはず。
初売りで購入された方は得しているどころか、ギフトカード分が請求かかっていて、逆に損しているのでは?と思われる方もいると思います。
本記事の対象
- 初売りの仕組みを知りたい
- Appleの初売りで購入した
- クレジットカードで支払った
本記事を読むと、なぜ二重請求と思うような請求がかかっているかが分かるようになります。
初売りでの注意事項はこちら。
-
Apple初売り(2022年)の10個の注意点【知らないと後悔します】
続きを見る
実際の額とは異なりますが、序盤は下記の設定で説明させていただきます。
- 購入製品:MacBook Pro
- 税抜価格:10万円
- 初売り特典:18,000円分
また、「ギフトカード」のみの表記は「Apple Store ギフトカード」を指します。
Apple初売り(2021年)隠された請求明細の3つのカラクリ
請求明細の3つのカラクリ
- 合計割引額のカラクリ
- 消費税のカラクリ
- 請求が分かれるカラクリ
今回は初売りの際にクレジットカードにかかる請求明細の3つのカラクリをご紹介します。
そもそも初売りでApple製品を購入するのが初めての方のために、まずは初売りの特典内容をおさらいしましょう。
Apple初売りの特典内容
対象製品を購入すると割引ではなく、ギフトカードがもらえる
初売りの時に対象製品を購入すると、製品ごとに決められた額のギフトカードがもらえます。
どこで購入したかによって、ギフトカードの受け取り方が異なります。
- 直営店で購入
→物理的なギフトカードがもらえる
. - オンラインストアで購入
→ギフトカード(コード)メールが届く
たとえば初売り対象のMacを購入すると、18,000円が割引されるのではなく、次回の購入から使える18,000円分のギフトカードがもらえるという仕組みです。
❌ 18,000円が割引される
.
⭕️ 次回以降から使える18,000円分のギフトカードがもらえる
注意ポイント
隠された請求明細の3つのカラクリ① 合計割引額のカラクリ
初売りの特典はギフトカード還元
初売りの特典は割引ではない
初売りの時に税抜価格10万円で18,000円分のギフトカードがついてくる場合、注文確認画面に下記のように表記されます。
この場合、実際にかかる請求額がいくらになるかわかりますか?(^_^)
注文確認時の明細 | 金額 |
MacBook | ¥100,000 |
ギフトカード | ¥18,000 |
消費税 | ¥8,200 |
合計 | ¥108,200 |
合計割引額(税別) | ¥18,000 |
注意ポイント
答えをお伝えすると、この場合にクレジットカードにかかる請求額は108,200円です。
先ほどの表記を見て、108,200円から18,000円が割引されて、90,200円になるの?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、それは…
では、この18,000円の割引という表記は何なのか?と思いますよね?次はそこをご説明します。
合計割引額とは?
ギフトカードを無料でプレゼントするために請求を相殺※させるための割引
※ 相殺 …プラスマイナスゼロにすること
まず、大前提としてギフトカードを発行するにあたって、アップルの請求の仕組み上、ギフトカードを0円では発行できないようです。
そのため、18,000円分のギフトカードを発行するには、製品とは別に18,000円の請求をかける必要があるようです。
請求額は10万円のままで、ギフトカード18,000円の請求を別でかけるとなると、製品価格を下げて調整するほかありません。
よって、請求額10万円からギフトカード分18,000円を差し引いて、製品価格を82,000円に調整する必要があります。
この調整のために製品価格を18,000円割引しているのが、先ほど見ていただいた「合計割引額(税別) ¥18,000」のカラクリとなります。
合計割引額はギフトカード分の割引
ギフトカードを発行するために金額を調整した製品代 8.2万円に、ギフトカード 1.8万円とで請求を分けることで、もともとの合計額10万円(税別)に合わせています。
よって、支払う金額は10万円(税別)から変わりませんので、合計額である10万円から1.8万円が割引されるわけではありません。
注意ポイント
隠された請求明細の3つのカラクリ② 消費税のカラクリ
消費税が変わっている
税抜価格からギフトカード分の額を割引した後に、消費税をかけるため税額が変わる
合計割引額の次は消費税に着目しましょう。
先ほども下記の表を載せた時に勘のいい人はすでに気づいているかもしれませんが、消費税の金額が不自然に感じませんか?
注文確認時の明細 | 金額 |
MacBook | ¥100,000 |
ギフトカード | ¥18,000 |
消費税 | ¥8,200 |
合計 | ¥108,200 |
合計割引額(税別) | ¥18,000 |
先ほどの製品価格を10万円からギフトカード請求額の18,000円を引いて、82,000円に割引したという点を思い出してください。
税抜価格から割引されるのでお得
ここでの金額は税抜価格を表しています。
単純に税抜価格10万円に消費税をかければ、消費税は1万円となりますが、Appleの請求の仕組み上、税込価格ではなく、税抜価格からギフトカード請求分は割引されます。
税抜価格から割引される
税抜価格10万円からギフトカード請求額の18,000円を割引して、82,000円に調整した後に消費税10%がかかっているため、消費税額は8,200円となります。
そのため、消費税の表記はもともとの製品価格から10%の金額ではありません。
製品名 |
税抜価格 |
税込価格 |
MacBook |
¥82,000 |
¥90,200 |
ギフトカード |
¥18,000 |
|
合計 |
¥100,000 |
¥108,200 |
通常は10万円から消費税をかけると税込価格は11万円になりますが、税抜価格から割引していることによって、税込価格は108,200円となり、ギフトカードで割引した18,000円の10%である1,800円が安くなっています。
ちなみにギフトカードは非課税対象のため、税抜価格も税込価格も変わりません。
下記はiPhone SEにギフトカード6,000円がついた実際の注文画面の例です。
まず下記の2点を思い出してください。
- ギフトカードは0円で発行できない
- ギフトカードを発行する金額分を本体の税抜価格から差し引く
まずギフトカード6,000円分を、iPhone SEの本体の税抜価格(44,800円)から割引します。
すると、調整後の税抜価格が38,800円になるので、下記のような明細になります。
製品名 | 税抜価格 | 消費税 | 税込価格 |
iPhone SE | ¥38,800 | ¥3,880 | ¥42,680 |
ギフトカード | ¥6,000 | - | ¥6,000 |
合計 | ¥44,800 | ¥3,880 | ¥48,680 |
ポイント
税抜価格からApple Storeギフトカード分を割引してから、消費税がかかっている
次は通常の販売価格と今回の初売りでかかる金額を下記で比較してみましょう。
すると、ギフトカード分である6,000円のちょうど10%である600円がお得になっていることがわかります。
下記はすべて税込価格となります。
製品名 | 通常時 | 初売り |
iPhone SE | ¥49,280 | ¥42,680 |
ギフトカード | - | ¥6,000 |
合計 | ¥49,280 | ¥48,680 |
初売りの方が600円安い
よって、今回ギフトカード6,000円がついてくるに加えて、実はさりげなく消費税分600円分がお得になっているので、実質いつもの価格より、6,600円もお得になる計算となります!
知らないうちに得するのも嬉しいですが、どうせ得するなら実感したいですよね!
隠された請求明細の3つのカラクリ③ 請求が分かれるカラクリ
ギフトカードに請求かかってる?
本体価格とギフトカードは分かれて請求がかかるので、ギフトカードの金額分の請求がかかっているように見えますが、合計額が合っているようであれば問題はありません。
ただ、支払い時にギフトカードを使っていると、ギフトカード分が差し引かれずに、ギフトカードを使っていない時と同じ金額が請求明細に計上する場合があるようです。
その場合は与信が取られているだけで、実際には請求はかからないかと思いますが、念のためAppleに確認することをおすすめします。
準備ができた順に与信を確保する
カードで支払うにはカード会社の審査が入ります。流れは下記のようになります。
- 与信がとれるかカード会社に確認
- カード会社から承認を得る
- 製品の配送準備に入る
この時点では請求はかかっていなくて、あくまで与信の確保(請求の仮予約)となりますが、カードの明細には載ります。
実際に請求がかかるのは、製品の発送時です。つまり明細に載っていても、ギフトカードが送られるまで請求はまだ未確定ということ。
注意ポイント
上記をかんたんにまとめると、
- 製品が発送される時に請求はかかる
- 配送準備に入る時に請求の仮予約
- 請求の仮予約が取れた時点でまだ請求はかかっていなくてもカードの明細には載る
与信についての詳細は、下記の記事にて詳しくご案内しております。
-
Appleオンラインストアのクレジットカード決済の仕組み・流れ
続きを見る
ここで重要なのが、出荷の準備に入る順番です。表題で「準備ができた順に与信を確保する」と記載しましたが、下記の2つのうち、どっちが先に準備できる状態になると思いますか?
- iPhone SEの発送準備
- ギフトカードメールの送信準備
製品を発送するには、在庫確保、検品、配送業者の手配など様々な手配が必要となることが考えられます。カスタマイズの場合は、受注生産のため、さらに時間がかかります。
一方、ギフトカードメールの送信準備はいかがでしょうか?おそらく自動で送信予約されて終わりじゃないですかね?
そのため、ギフトカード6,000円分の方が先にカード与信枠を確保しにいきます。
すると、注文者としてはiPhone SEを買っただけなのに、クレジットカード会社から謎の6,000円の請求明細が届くことになります。
考えられる初売りあるある
左:購入者 右:カード会社
このくだりは初売りでクレジットカード決済かつ、納期が長い製品を購入した人なら、あるあるだと思いますw
ですが、この通知はあくまで請求の仮予約をしたという案内であって、ギフトカードが発送されていない限り、まだ請求はかかっていませんのでご安心ください。
では、さきほどの注文内容の画面をもう一度見てみましょう。
上記では、ギフトカード6,000円分がそのまま割引されていて合計48,680円の請求がかかるように見えますが、実際にかかる請求明細は下記のようになります。
注文確認画面の請求額表示と実際の請求額と比較してみました。
注文時の表記
製品名 | 請求額の表記 |
iPhone SE | ¥44,800 |
ギフトカード (還元分) |
¥6,000 |
消費税 | ¥3,880 |
合計 | ¥48,680 |
実際の請求明細
製品名 | 実際の請求額 |
iPhone SE (税込) |
¥42,680 |
ギフトカード (還元分) |
¥6,000 |
合計 | ¥48,680 |
初売りで納期が長い製品を購入すると今回のように、請求が分かれる可能性が高いです。
請求回数 | 製品名 | 請求額 |
1 | ギフトカード | ¥6,000 |
2 | iPhone SE | ¥42,680 |
もし上記にAppleCareを追加していたら支払いが3回に分かれます。順番としては、ギフトカード、iPhone SEの順番で準備が進み、別々で請求がかかります。
最初の6,000円の請求がかかった時には、ギフトカードも発行されていないですし、iPhone SEの42,680円もまだ請求がかかっていないので純粋にギフトカード分の請求がかかってると疑問に思うのは普通のことだと思います…(^^;;
また、お届け予定日がずいぶん先の人気製品の場合、注文が入ってからだいぶ後に請求の仮予約を取りに行く可能性もあります。
そのため、上記の3回の請求がかかる日は別々でタイムラグがあります。
ギフトカードの準備だけできて油断して、クレジットカードを別の買い物で使いすぎると、いざ製品が配送準備に入るときに上限額オーバーで与信枠を取れずに、支払いが進まないということにならないように気をつけましょう。
Apple初売り(2021年)なぜ請求を分ける必要があるのか?
これはあくまで私の推測ですが、おそらく下記の2点が原因と思われます。
- 発送時に請求がかかる仕組みのため
- 持ち逃げされないようにするため
① 発送時に請求がかかる仕組みのため
クレジットカードで請求をかけた注文は準備ができたものから与信を取得し、発送されたタイミングで請求がかかります。
たとえば、iPhoneと充電器を1つのオーダーで注文して、それぞれ納期が異なる場合、発送されたタイミングでそれぞれ請求がかかるため2回に請求が分かれます。
与信の取得も同様に、製品とギフトカードの準備ができた時点でそれぞれ与信が取られるため明細が分かれると考えられます。
② 持ち逃げされないようにするため
ギフトカードは製品が発送されたタイミングで送られます。購入した製品は到着から14日以内であれば理由は問わずに返品が可能です。
つまり、購入者はギフトカードを使うことも、製品を返品することも両方やろうと思えばできることを意味します。
なのでギフトカードは全額使って、製品を返品することで全額返金を狙うような悪さする人を防ぐための対策なのではないかと推測されます。
毎回ギフトカードの残高チェックに労力を割くより、請求を分けた方が管理がしやすいからなのではないかと勝手に推測。
以上の2つが請求を分ける理由と考えています。
注意ポイント
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隠された請求明細の3つのカラクリまとめ
おつかれさまでした。少しややこしい表現も多かったかもしれませんが、請求の仕組みのイメージは湧きましたでしょうか?
最後に簡単に振り返りましょう。
請求明細の3つのカラクリ
- 合計割引額のカラクリ
- 消費税のカラクリ
- 請求が分かれるカラクリ
今回覚えていただきたいのは、たったの3つ。
- 割引ではなくギフトカードでの還元
- 消費税が変わるのでお得になる
- 請求が分かれる可能性がある
最初にギフトカードと同じ額の請求がかかるので、「え!なんで?」ってなりますよね…
知らずにカード会社の請求明細を見るとビックリすると思いますが、仕組みが分かればお得になってるし、納得できるかと思います。
今回は以上となります。
本記事があなたの参考になれば幸いです。
また別の記事でもお待ちしています!
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